2018年3月8日の昨日16時にコインチェックが記者会見を開き、今までの経緯や今後の経営に付いて発表されました。記者会見の内容を簡単に要約すると以下のようになります。
- 盗まれたNEM(XEM)の補償は、3月11日の週(来週)にレート88.549円で総額460億円相当をアカウントに反映させるが、それ以外の仮想通貨売買の機会損失は規定に基づき責任を負わない。
- ハッキングは、外部からのフィッシングメールによるマルウェア感染が原因で複数のパソコンが感染していた。
- コインチェックの口座は170万件あり、2017年12月の取引高は3.8兆円で、内訳は取引所が8割、販売所が2割である。
- サービスの再開については来週中報告予定で、業務提携や資本提携は、顧客の保護になるのであれば選択肢のひとつとして検討している。
コインチェックに口座を持っている方で、この記者会見を見ていた方は、かなり安心したのではないでしょうか?500億円以上の資産を盗まれて、ここまで復活出来るのは流石に驚かされますよね。一番最初にコインチェックで驚かされたのは、NEMが盗まれた翌日に自己資産で補償しますと発表された時でした。こんな弱小企業にそんな金あんのかよ!?と多くの人が思ったことでしょう。仮想通貨投資をしていてコインチェックを使っていた方々は、前々からコインチェックは相当儲けているという認識はあったかと思います。なぜならコインチェックのスプレッド(手数料)は法外に高いから^^;笑。
スプレッドが高いにしても、そこまでの額を仮想通貨の取引所は持っているのか、気になっている人も多いと思います。そこで、記者会見の中で2017年7月~11月までの取引高も公表されましたので、そこからコインチェックは2017年にどれだけの売上があり、利益はどれくらいだったのかを簡易的にではありますが計算してみたいと思います。
それにして、12月の取引高は3.8兆円って、ものすごい額ですね。
コインチェックの2017年7月から12月までの取引高
コインチェックは記者会見の中で昨年7月から12月までの仮想通貨における取引高を公表しました。とても綺麗な図を出していたCOIN POSTさんの画像をお借りして掲載させていただきます。
2017年7月が2868億円、2017年8月が6512億円、2017年9月が7619億円、2017年10月が1兆283億円、2017年11月が2兆5268億円、2017年12月が3兆8537億円となっていますので、昨年半期合計で6兆8387億円となります。
コインチェックの2017年1月から7月までの取引高(概算)
では、もう半期はどうなっているのかを計算する為に、コインチェックのBTC単体の取引高を見て行きましょう。こちらはBitcoin日本語情報サイトというサイトがあるのですが、そちらからお借りした資料です。
かなり右肩上がりになっているのが分かりますね^^;相当、仮想通貨市場が盛り上がったことが見て取れます。数字が表には出ていないので分かり難いですが、2017年1月が276億円、2017年2月が355億円、2017年3月が934億円、2017年4月が351億円、2017年5月が1136億円、2017年6月が1436億円となっています。そして、取引高全体の約2割が販売所での取引高ということなので、コインチェック全体の取引高の概算として120%をかけて行きます。
コインチェック全体の取引高は、各月以下の様になります。(あくまでも概算)後半に比べるとかなり小さく見えますが、一企業がこれだけの取引をしていたというのは驚きです^^;
- 2017年1月が331億円
- 2017年2月が426億円
- 2017年3月が1120億円
- 2017年4月が421億円
- 2017年5月が1363億円
- 2017年6月が1723億円
コインチェックの2017年の取引高(概算)
これで、2017年1年間の取引高概算が出て来ましたので、1月から12月まで並べてみます。
- 2017年1月 331億円
- 2017年2月 426億円
- 2017年3月 1120億円
- 2017年4月 421億円
- 2017年5月 1363億円
- 2017年6月 1723億円
- 2017年7月 2868億円
- 2017年8月 6512億円
- 2017年9月 7619億円
- 2017年10月 1兆283億円
- 2017年11月 2兆5268億円
- 2017年12月 3兆8537億円
合計 9兆6471億円
コインチェックの2017年の利益(概算)
コインチェックの2017年1年間の取引高は、9兆6471億円(概算)となりました。ここから、スプレッド(手数料)を取っている販売所だけの取引高を計算して行きます。
9兆6471億円×20%=1兆9294億円
コインチェックのスプレッド(手数料)
コインチェックのスプレッド(手数料)は、はじめての投資ガイドさんで事細かに計算した表があったのでお借りしました。
まだ、BCH(ビットコインキャッシュ)が入っていない頃のものですが、あくまでも概算ですので^^;また、その時によりスプレッドの幅は変わりますので、しつこいようですが、あくまでも概算です。これを見る限りだとコインチェックのスプレッド(手数料)は取引高の5.26%ということが分かります。
販売所の取引高である1兆9294億円にスプレッドの5.26%をかけるとコインチェックの売上が出て来ますね。
1兆9294億円×5.26%=1014億円
はい。出ました。コインチェックの2017年の売上は1014億円(概算)です。
ここから経費を引いて行くわけですが、これは内部の人間でない限り正確な数値は分かりませんので、何とも言えませんが、社員数が70人程度で取引所のシステムも社長自らが中心となり手掛けていたということですので、かなり経費は低かったと予想出来ます。ちなみに、楽天は純利益400億くらいですが従業員数14000人です。これらを考慮して売上の30%が経費だとすると700億円あまりが純利益ということになりますね。(経費30%というのは、あくまでもイズムが勝手に決めた数値ですので、実際にはもっと低いかも知れませんし高いかも知れません。)
ここから460億円をNEMの補償として支払ったとしても、250億円程度は残りますので、セキュリティ強化などをしてサービスを再開したとしても問題なく運営出来るかと思います。
また、ここでは仮想通貨の取引にのみフォーカスして計算して来ましたが、コインチェックは、この他にも送金手数料や在庫として保有している仮想通貨の値上り益などもあると思われますので、予想を遥かに超える額の資産を持っている可能性もあります。コインチェックが創業されたのは2014年8月ですから、ビットコインの価格は当時で5万円以下です。今は100万円くらいなので、ざっと20倍、その他アルトコインに関して言えば、このレベルではないですからね。
コインチェックは運営を続けられるのか
結構、多くの人が不安になっているのが、コインチェックがサービスを再開しだすとユーザーが一斉に仮想通貨や日本円を引き出すという取り付け騒ぎになるのではないか?ということですが、日本円に関しては2月に既に出金再開されて問題なく引き出しが出来ているので大丈夫そうですね。また、昨日の会見内で顧客資産とコインチェックの資産は完全分別管理しているということでしたので、仮に全ての資産をユーザーが引き出したとしてもコインチェックの資産が動く訳ではないので問題はないということになります。
要は、コインチェックがユーザーの資産を基に運営をしているのであれば、すぐにアウトですが、運営はあくまでもコインチェックの資産内で行っているということですので、大丈夫だということですね。まぁ、これは法人として当たり前のことなんですが^^;
今回の記事は記者会見があり、興味本位で色々と計算してしまいましたが、これらの数値や金額はあくまでも概算でありイズム個人の考えも入っていますので、真に受けないで下さいね^^
チャレンジ企画の成績の報告方法変更
いままで、記事の最下部で報告して来たチャレンジ企画の資産状況報告ですが、この度、ひとつの記事にまとめることと致しました。今後はそちらの記事を見ていただき資産状況を確認いただければ幸いです。
こちらからどうぞう⇒仮想通貨は儲かる?
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