田舎に住んでいると色々と害虫には悩まされますが、家の木材を食べてスカスカにしてしまう戸建にとって最も厄介な害虫であるシロアリがとうとう我が家にもやって来ました…
と、言っても被害にあったのは、庭に置いてあるムカデ駆除用のトラップ木材ですので、家の木材ではなかっただけ良かったと安堵しております。
ただ、放置していると家の木材にも確実に被害が出て来そうなので、早急にシロアリ駆除はどうすれば良いのかを調べました。ちなみに、基本的に私はシロアリに関しては素人です。その素人がDIYで駆除を実施する際に必要な知識を多くの企業のホームページや個人のブログ、YOUTUBE等を徹底的に読んで見て精査した結果を共有したいと思います。
この記事を最後まで読むことで、以下の事が理解出来るようになります。
- 素人でもシロアリ駆除は可能なのか
- シロアリ駆除時にやってはいけないこと
- どの薬剤を使えば良いのか
- 費用はどれくらいかかるのか
- 駆除ではなく予防の方法
素人でもシロアリの駆除(DIY)は可能です
この記事を読んでいるという事は、なるべく費用をかけずにシロアリの駆除をしたいと考えているのだと思いますので、まず結論から申し上げますと、素人でもシロアリの駆除はDIYで可能です。
ただし、時間とやる気(根性)と、ある程度の費用は必要になります。
というのも、床下に潜り込んで薬剤を散布するのは、尋常ではないほど辛い作業ですし、時間も数時間~かかってきます。
また、費用に関しては業者に頼んだ場合、安くて7万円くらい~高いところだと数十万円するので、もちろんそれらよりは安く済みますが、1万円~数万円はかかってくるのである程度の出費は覚悟しましょう。
シロアリ駆除で絶対にやってはいけないこと
シロアリを見つけて絶対にやってはいけない事は、家に置いてあるような殺虫剤をシロアリに対して使わないことです。
蚊やハエ、ゴキブリ用の殺虫剤は、ピレスロイド系と言われており忌避効果(虫が近づかないようにする効果)があり、更に即効性がある為、見つけたシロアリに使ってしまうと、その場にいるシロアリは駆除出来ますが、土の中にある巣にいるシロアリたちは駆除出来ません。
そして、巣にいたシロアリは殺虫スプレーされた箇所には忌避効果がなくなるまで近づかなくなるので、違う木材を探して違う場所へ出没するようになります。要は、今まで被害がなかった場所にシロアリが広がってしまい被害が大きくなってしまうのです。
なお、忌避効果がなくなると、その木材にもシロアリが戻って来ます。
シロアリの駆除に使う薬剤に必要な3つの要素
シロアリを発見した時に適した薬剤にはある3つの要素が必要になります。
- 非忌避性
- 遅効性
- 伝播性
非忌避性とは、先ほどの忌避効果とは逆で殺虫剤を散布している箇所にもシロアリが寄って来る性質のことを言います。要は殺虫成分にシロアリが気付かないということ。
遅効性は、即効性の逆ですぐに死なないでゆっくりと成分が効いて来て時間をかけて死に至るようにする効果のことです。
そして、最後に重要なのが、伝播性です。殺虫成分に触れたシロアリに触れたシロアリにも成分が行き渡る、そして、殺虫成分で死に至ったシロアリを他のシロアリが共食いすると、そのシロアリにも成分が伝播し最後には死に至る。
このように、シロアリに気づかれないで殺虫成分を体に付着させて、すぐに死なせずに巣へ帰らせて他のシロアリにも成分を伝播させて、巣にいるすべてのシロアリに成分を行き渡らせてから効果が発揮されて全滅させる。
これがシロアリ駆除の基本です。
オススメのシロアリ駆除剤
以上の3要素である、非忌避性、遅効性、伝播性を持ち合わせた薬剤がこちらです。
400mL入りですが、50倍希釈するので、これ1本で20Lの薬剤を作る事が可能です。
価格は私が購入したタイミングで税込7200円でした。
シロアリ駆除業者も使っている業務用ですので、効果は期待できますが、取り扱いには注意が必要です。
なお、散布するには噴霧器も必要になるので、同時にそろえておきましょう。
散布する際には、長袖長ズボンはもちろんのこと、防毒マスクや防護メガネも装着していた方がいいでしょう。
私は、防毒マスクは購入して、防護メガネは庭の整備用に使っているものを使用しました。
さらに手を保護するために使い捨て手袋もあった方が良いですね。私は念の為に薬液で少し濡れる度にどんどん交換するようにして5セットほど使いました。
なお、3要素を兼ね合わせたシロアリ駆除剤は他にもあり、こちらのハチクサンもそのひとつです。
900ml入りで20倍希釈ですので、実質19Lと白アリミケブロックとほぼ同じ容量ですが、価格は現時点で倍の14250円でした。私はお財布の関係で白アリミケブロックを選びましたが、価格が倍という事もあり効果は期待は出来そうですね。お財布に余裕がある方はこちらでも良いかも知れません。
薬剤散布をしてみました
実際に散布してみましたので、その時の様子です。
2Lの噴霧器でしたので、1回あたり40mlの白アリミケブロックに水2Lを混ぜ合わせました。
水を入れておいた噴霧器に白アリミケブロックを流し込むのが良いと思います。
なるべく霧状にならないように、じょうろよりも細かいくらいで先端を調整して散布。
木がびちゃびちゃになるくらいまで散布し続けます。
シロアリが食害している辺りは念入りに。
ここまでは庭にある木に散布するだけでしたので簡単でしたが、家の中に入り床下散布は想像以上に大変です。
床下に潜り込んでからは写真を撮る余裕もなく黙々と作業を続ける時間が続きました^^;
我が家は小さい家ですので、作業時間は半日~という感じでしたが、広いお家の場合は丸1日見ておいた方が良いと思います…
なお、今後シロアリがどうなったかは時間が経ってから報告したいと思います。(忘れていなければ更新します…)
また、ここまで読んでみてシロアリの駆除を自分でするのは、やはり大変だなと感じた方は、探せば多くのシロアリ駆除業者がおりますので、色々なところに相見積もりを取ってみて予算と保証を確認しながら相談してみて下さい。
例えば【シロアリ110番】のような業者です。
と、ここまでシロアリを発見してから駆除するまでのお話をさせていただきましたが、駆除ではなくシロアリ予防だと、また対策が大きく変わりますので少しだけ簡潔にお伝えしておきますね。
シロアリ予防にはホウ酸塩
日本では、シロアリには殺虫剤というのが定着していますが、海外では殺虫剤ではなくホウ酸塩が広く使われているようです。
殺虫剤は人間の体にも悪く海外では使用が禁止されている薬剤も日本では多く使われているのが現状です。
国によってはシロアリ予防にはホウ酸塩を使う事が義務付けされているところもあるほど、シロアリの駆除としてホウ酸塩は一般的になっています。
シロアリはホウ酸塩を含んだ木材を一定量食べる事で死に至るようですが、既に多く繁殖してしまったシロアリを駆除するにはホウ酸塩だけでは力不足なようで、今回、私は白アリミケブロックを使用しましたが、予防というだけでしたら体の事を考えてホウ酸塩を選択していたと思います。
日本ではホウ酸塩ではなく薬剤が使われるのはなぜ?
この答えは簡単で、お金になるからです!
シロアリ予防(駆除)を業者に頼んだ場合の保証期間は5年のところが多いですが、これは薬剤の効果が約5年~7年で切れるからですね。
それに合わせて保証も付けられている訳ですが、その後はどうするのか?再度、シロアリ予防の為に薬剤を散布してもらい保証を5年付けてもらうという家庭が多いと思います。
要は、業者は薬剤を使う事で5年毎に仕事が入って来ると。家庭は5年毎にシロアリ予防の為の薬剤散布費用がかかる…
では、ホウ酸塩はどうなの?
ホウ酸塩は薬剤と違い無機物です。すなわち薬剤のように分解されたり揮発したり蒸発したりすることがないので、半永久的にシロアリに対する効果を持ち続けます。
(新築時に)1度施工すれば、その後は再施工する必要がないということです。
こうなるとシロアリ業者の仕事が少なくなってしまうので、日本では未だに多くの(建築)業者がホウ酸塩ではなく体に悪く5年~7年で効果がなくなってしまう薬剤を使い続けているのです。
シロアリ予防でホウ酸塩を使いたい場合はどうすれば良いのか
ネット上ではホウ酸は多く売られていますが、粉状のホウ酸塩は売られていませんでした。
ホウ酸塩は、ホウ酸に硫酸が混ざったものになるようですが、シロアリ予防という事を考えた時にはホウ酸ではなくホウ酸塩の方が数倍も効果があるようです。
ホウ酸を使う場合は、ホウ酸塩の数倍の濃度で散布する必要が出て来るので、粉で売っているホウ酸で効果を出すには相当濃いホウ酸水を作る必要が出て来るのですが、中々素人には難しそうに感じました。
そんな中で唯一ネット上で売られているホウ酸水がホウ酸水シロアリポリスです。
19Lで3万円以上と高価なものにはなりますが、シロアリに対する効果はあるようですので、薬剤ではなくホウ酸水で対応したいという方は検討してみても良いのではないでしょうか。
また、ホウ酸塩を散布してくれる業者もいくつかあるようですので、ネットで探してみて下さいね。
今回は以上になりますが、まずは、シロアリを発見した時は焦って余計な殺虫剤をまかないこと。
落ち着いてシロアリに対する情報を手に入れて、DIY(自分)で駆除するのか、業者(薬剤orホウ酸塩どちらの業者)に任せるのか、など精査した上で動き出すようにしましょう。
シロアリの食害は日々被害が大きくなってしまいますので、なるべく早く的確な判断が出来るよう、この記事が役立てば幸いです。
この記事へのコメントはありません。