TetherとBitfinexの疑惑で1月初旬の大暴落水準まで落ち込んだ仮想通貨市場

2018年に入り1月16日からの大暴落1月26日のコインチェック事件による暴落、と下落傾向が続く仮想通貨市場ですが、この下落傾向は現在も続いており1月31日今日の時点では1月16日の大暴落水準まで落ち込んできています。この理由としてあげられているのがTetherとBitfinexの疑惑です。このことは多くのメディアで取り上げられていますが、どの記事を読んでも難しいとしか言いようがありません。間違った表現になるかも知れませんが、初めて読む人でも分かりやすく噛み砕いて説明したいと思います。

 

TetherとBitfinexとは

まず、Tetherとは仮想通貨の一種でTether社が発行しているUSDTのことを言います。このUSDTはアメリカの1ドルと同じ価値が常にあるという触れ込みで発行されました。1USDT=1ドルということですね。簡単に言うとアメリカドルの仮想通貨版というイメージ。このUSDTはTether社から購入することが可能で、USDTを扱う大元の取引所であるBitfinexもTether社から大量に購入しているという流れになります。現在では、海外のいくつかの取引所がUSDTを採用しており他の仮想通貨と交換することが可能になっています。

 

USDTはどのように使われている?

これは海外の取引所で仮想通貨へ交換するのに使われているのですが、日本の取引所とは違い海外の取引所では銀行と繋がりを持っていない取引所も存在します。そういった取引所で販売されている仮想通貨の銘柄を買いたい場合は、このUSDTをその取引所へ送金して売買をするということに使われています。また、1USDT=1ドルということですので、ビットコインなどの仮想通貨が下落傾向の時に避難先としてUSDTが使われているのでしょう。イズムも以前に一回だけこの手法を使ったことがあります。

usdt

一旦、USDTに交換して下落が止まったら、またビットコインなどへ交換するということです。その時の名残として数円ほど(端数)のUSDTが未だに取引所に残っています。

 

疑惑の具体的な内容

1USDTは1ドルということなので、単純に考えてUSDTの発行がされるのはドルがTether社へ入って来て行われるものですね。ところがドルが入っていないにも関わらずUSDTを発行しているのではないかという疑惑があるということです。USDTの総発行量=Tether社にあるドルが同一でなければならないということになります。それが大きくずれているのではないか?と疑われているのです。

そして、ドル以上のUSDTを発行しビットコインを購入、価格操作をしていたのではないかという疑惑も同時に出ているようですね。

 

疑惑が大きくなった理由

これらの疑惑は相当前からあったのですが、なぜ今市場は過敏に反応しているのかと言うと、1月27日にTether社が監査法人との関係を解消したと報道されたからです。この監査法人はTether社が本当にドルと同等のUSDTを発行しているのかを知らべようとしていたのでしょう。Tether社は「監査法人との関係を解消したことは確かです。単純な貸借対照表に対して徹底した手順を踏んだことから期間内に実行が不可能だと判断し解消に至った」のようなことを発表しているようです。

 

1USDT=1ドルという保証はなにもない

ちなみに、1USDT=1ドルというのは、Tether社が言っているだけで何の保証もないようです。実際、昨日までは1ドルをキープしていましたが、現在は0.9843ドルとなっています。

usdt-usd

このまま疑惑が残れば更なる下落もあり得そうですね。

 

多くのアナリストが大暴落不況を招くと発言

この疑惑が本当だった場合は、「仮想通貨の価格が30%~80%は下がる」「仮想通貨市場の不況が長く続く」「大きな変動を招く」と多くのアナリストが発言しているようです。こればかりはどうなるかは分かりませんね。

 

疑惑が本当だった場合のシナリオ

ここからは、イズムの個人的な考えですので、最終的な判断はあなたが決めて下さい。もし、疑惑が本当だった場合は最悪ケースTether社が破綻と言うことになるでしょう。そうなると取引所に今あるUSDTは無価値となり、USDTを保有している人が大きな痛手を負うこととなります。Tether社が破綻した場合、単純に考えると仮想通貨市場も大暴落するのではないかと思ってしまいますが、イズムの考えは逆です。USDTが暴落する時どうなるか、ドルではないので逃げ道は他の仮想通貨へ交換するしか無くなります。USDTだったものが他のビットコイン(仮想通貨)などに交換されるのですから、仮想通貨の需要が増しますので市場価格は上昇に転じるのではないかと考えています。

しかし、USDTの価値がなくなるとUSDT保有者が大きな損をすることになると言いましたが、取引所も多くのUSDTを保有しているはずです。ですから、その取引所がもし、そのUSDTの資産を失った時に財務的に耐えられなかった場合は、破綻となるでしょう。そうなると仮想通貨市場への売り圧力となり、暴落という流れになるかと思います。

まとめると、Tether社の破綻は市場へ買い圧力、取引所の破綻は売り圧力となる。これがイズムの考えです。何度も言いますが、これはイズム個人の考えですので、今持っている仮想通貨をこの時点で売ってしまうのか保有するのか、またはこの下げ局面で新たに仮想通貨を購入するかはご自身の判断で決めましょう^^イズムは保有を続けます。

 

なお、今回の疑惑は、あくまでも疑惑でしかありません。もし、疑惑自体が間違いだったとなれば一気に上昇することもあり得ますね。今後のTether社の動きに注目です。

   

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筆者

著者イズム

房総ismの記事は全てイズムが執筆しております。房総半島の御宿町へ2017年に移住、移住後にイズムが体験したお金や地域の生の声を記事にしています!

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イズムは不動産業界歴17年、会社経営12年、戸建投資歴5年になります。

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