大工や建築関係の仕事をしたことのない、日曜大工すらしたことのない人間がいきなり自分一人で建物をリフォームすることが出来るのか、具体的に言うとボロボロの倉庫をちょっとした作業が出来るスモールオフィスへと再生することが出来るのか!?
そんなテーマでボロボロ倉庫をスモールオフィスへ変化させていく様を写真で見ていただけるようにまとめています。
最近では、賃貸アパート・マンションの家主も自分で室内をリフォームしてみたり、外壁の一部分を塗装してみたりとセルフリフォームが流行しています。この記事は不動産の仕事とは全く関係のない内容ですが、DIYに興味のある家主には少しだけ役立つかも知れません。セルフリフォームにちょっとでも興味があるな~という方は見てやって下さい^^
最初は、初めて使うノコギリに手間取りました。切り出しの場所がずれてしまったり、中々進んでくれなかったりと悪戦苦闘でしたが、いつの間にかスイスイと力を使わずに切れるようになっていました^^また、寸法の取り方も慣れるまでは大変でしたね。幅だけでなく、板の厚みも考慮しなくてはならないことを作業途中に学びこれまた悪戦苦闘。
では、どんなボロボロの倉庫なのかと言うと、下の写真をご覧下さい。
絵に描いたようなボロボロの倉庫ではないでしょうか^^
倉庫の周りには草が生い茂り、倉庫の外壁には蔦が絡みつき酷い状況でした。まずは、周りの草刈りから始めます。そして、倉庫の中には備え付けの棚など多数あったので、まずはそういった余計なものを解体撤去していきました。
倉庫内の棚の残骸です。棚がある状態の写真を撮り忘れたので、ご了承下さい^^かなりの量の木材ですが、使えそうな木材もあるので釘などが刺さっている部分は抜けるものは抜いて取り置きしておき、抜けない部分は廃棄しました。
倉庫の中はこんな感じ、外が見えてますね^^;
床が抜けてしまい凹んでいます。抜けていないところもベコベコでまともには歩けません。元々は倉庫ですから、造りは簡易で骨組みの上に外壁となっているのですが、奥の方は外壁が剥がれて外が見えてしまっています。
ちなみに、倉庫内には2つのハチの巣がありましたが、それに気が付かず棚の撤去をしていました。(刺されなくて良かったです。)気が付いた後は蜂には申し訳ないですが、すぐに撤去。ぶ~んと音を立てながら向かって来るので恐怖を感じましたが・・・
抜けた床を何とかしないと足場が悪く作業が進まないので、最初に床を修復することにします。建物自体が歪んでおり、水平ではないので簡易的な水平器で水平を取り、根太に木をかまし調整していきます。
根太の後には間に断熱材としてスタイロフォーム。
その上に12ミリのベニヤ板を貼り付けます。
後は細かく調整して蓋をして終わりです。
反省点としては、面倒くさがって根太の幅を広くし過ぎたことです。根太どうしの幅はなるべく狭くした方が床がベコベコしないので良いですね。応急処置として床下にスプレー式の断熱充填剤を噴射して床下を無理やり支えるように仕向け、床のベコベコを修復しました。
床の完成後には、床周りの隙間埋めの為に断熱充填剤を噴射し地道に埋めて行きます。
こんなやつです。
これは、隙間埋めにも良いですし、断熱材としても重宝しますので、数本あったら便利ですね。間違っても2液型は買わない様に^^;素人は一液型を購入しましょう。
次に窓の位置を決め壁に穴を開けて行きます。
こういった木材をガツガツ切って行くのには、人力ではちょっときついので、これが役立ちました。
ブラックアンドデッカーという工具でひとつで複数の工具を動かすことが出来る優れものです。プロ仕様ではないので、DIY向きですが、倉庫を作るなどは全く問題なく使えますよ^^
こういったセット販売もあるので、イズムはこれを購入しました。それに後々でジグソーや草刈り用のものなどプラスしていった感じですね。
柱に木材をかましているのは、室内壁を貼り付けるためです。
室内壁は断熱材のスタイロフォームと4ミリのベニヤ板を合わせて貼り付けて行きます。
室内は猛烈な暑さで、地道な作業の連続なのでかなりハードでした。
奥までどんどん進めて行きます。
壁が終わった後は天井に移ります。
天井は元々あった根太の間にスタイロフォームを敷き詰めて行きます。
梁の隙間にも詰めていく為に小さ目に切り別けて詰めて行きます。
ちなみに、スタイロフォームはカッターで切れるようですが、目のかなり細かいノコギリですとカッターよりもスムーズに切れます。
スタイロフォームを敷き詰め終わったらベニヤ板を貼り付けて行きますが、上を向いての作業は大変です。
首が痛くなる痛くなる。あまりしたくない作業でした。
床と壁と天井が終わったところで、屋根と壁の間にある斜めになった箇所を埋めて行きましたが、斜めカットは結構大変です。
細かい寸法合わせが重要でした。
壁に寸法をどんどん記入して行き、断熱材とベニヤ板を切り取って何とか完成!
断熱材は、こちらのスタイロフォーム 断熱材 厚さ30mmx巾910mmx長さ1820mm を使いましたが、厚さはやはり30㎜以上は欲しいですね。実際に使ってみた感想としては、冬でも暖房を少し入れれば熱は逃げません^^夏も何とか昼ぐらいまではひんやりとした空気を保ってくれています。
後々使うであろう電源も確保しておきます。これは平屋からコードを延長して持ってきているのですが、壁の隙間から入れるのではなくちゃんとスリーブを作れば後々のメンテナンス時に楽に出来たかなと反省。横着はダメですね。
念のために今後、天井近くにスリーブを作っておこうと思います。
延長コードは雨にも耐えられる防雨仕様のものを使いました。
室内の大工工事はこれである程度終了で、外壁後に窓などを取り付けて行きたいと思います。
外壁には、現状の外壁の上から透湿防水シートをかぶせて行きます。このシートはホームセンターに行けば大体ひっそりと置いてありますよ^^あまり一般的には売れない商品なんでしょうね。色々な価格のものがありますが、そこまで性能的には変わらないと思うので、安いので良いと思います。
下側から貼って行き、グルッと外壁を1周するように回し
2周目は1周目のシートに少しかぶせながら回して行きます。
外壁と屋根の間に隙間があったので、このタイミングで断熱充填剤を吹き付けておきました。
室内から見るとこんな感じです。
次に外壁の支えとなる枠を作って行きました。
外壁は縦張りしたかったので、枠は横にはわして行きます。枠の幅は30センチくらいが理想でしょうか。ここでも少し面倒くさがって40センチから50センチ位の幅にしてしまいました^^
裏側は端から端まで1本で届くように3メートル以上ある木材を購入。
中々運ぶのが大変でした。
作業に夢中になってしまい外壁を貼っている途中の写真がないのですが、ある程度外壁を貼り終わった状態です。
外壁は、焼杉材です。しかも、炭付きですので、作業中は手が真っ黒!
工具も全て黒くなってしまいますが、洗ったり拭けば落ちます。
ちなみに、発注した量が少なくて1面側面だけが貼れませんでした^^
後々考えます。
今回使用した焼杉材は、炭付きを選んでしまったので、体も工具も真っ黒になってしまいましたが、こういった磨きをかけたものは、そういった苦労もなく施工できそうですね^^;また、子供がいると外壁をさわる度に手を洗わないとダメなので、子供がいる家庭には炭付きは厳しいという事が分かりました。
外壁同士に隙が少しあったので、板を貼り塗装して対処しました。1本だけ違う色のラインとなり意外とカッコ良いかも知れません。外壁上部が雑なのはご愛敬で^^
炭付きの焼杉材は、炭が付いた状態を1ヶ月程度しか保つことができないと言われていますが、実際はどうなのかも今後検証して行きたいと思います。
窓枠も同時に入れて行きました。
窓枠を中から見たらこんな感じです。
内張りの板が斜めっていますが、後々内装をする時に修正する予定です。
窓は3つですが、ここの大きな窓は後々にエアコンなどを入れた際の配管窓になる予定。追記:元々はウインドウファンを入れようかと考えたのですが、大きさが足りずに断念しました。
そして、窓を入れた状態です。窓は枠を4ミリの溝付き木材を購入し枠を作成して、そこにポリカ中空ボードと言われる素材をガラスの代わりにしました。良く簡易内窓として使われている素材ですね。
鍵は簡易ですがフックで対応。
ここの窓は少し大きめなので、フックも大きめで対応しました。
外から窓を見るとこんな感じです。
窓の次は、いよいよ出入り口を作って行きます。
まずは、扉の枠を作成。
元々は引き戸の扉でしたが、レールの作り直しなど作業が複雑になりそうだったので、開き戸で対応します。
入口ドアを取り付けた様子です。扉は他の物件から拝借した雪見障子を再利用しています。扉の上下に2.5ミリのベニヤ板を貼り塗装予定です。
窓の時もそうだったのですが、丁番の取り付けは難易度が高いです。柱を丁番の厚み程度削り取り高さと角度を合わせながら丁番に柱と扉をくっつけます。
また、扉が勝手に開いてしまわないように、扉受けを取り付けました。これも扉に穴を開けて真中のボタンのような物が凹むように調整します。
受け側も柱に穴を開けてそこに埋め込むように設置します。
この辺りに鍵を設置する予定です。
取っ手と暗証番号で施錠できる鍵を設置しました。
この鍵、表にネジ止めですが、裏側にもネジ止めしており、簡単には外せませんので、それなりに防犯性はありそうです。
ドア横の外壁には野地板を塗装して張り付け、今後使うかも知れないスリーブを設置しました。
室内側はスタイロフォーム(断熱材)を敷き詰めてベニヤ貼り。
下部には今後通気口などを設ける予定なので、すぐに設置出来るように野地板張り付けのみ。
全体像はこんな感じです^^
下に膨らんだように見えますが、倉庫自体が歪んでいるので致し方ない・・のです。
次に室内に開いた隙間を埋めて行きます。
1㎝から2㎝ほど窓と壁に隙間があったのですが、硬化するパテで埋めました。
全ての窓に施工して行きます。
隙間が大きい場合は、断熱材を小さく切り取り穴に突っ込んで、その上からパテ埋めしました。
次に水の侵入を防ぐコーキング。入口ドアも元々は障子戸ですので、中に雨などが吹き込まないように隙間にコーキングして行きます。
ちょい雑ですが・・・
窓の外側にもコーキング。
これで外壁の裏側への水の侵入をある程度は防げるかな。
外装はこれで完了!
後は内装です。
家の方のリフォームでロスが出たクロスを捨てずに置いておいていただいた物を利用しています。
壁紙はこういったオシャレ度の高い壁紙を扱っている壁紙屋本舗・カベガミヤホンポなどから仕入れるのが良いですね^^
この作業は単純作業の連続ですので、忍耐力の勝負。
壁の下地処理をしていない為にところどころ膨らみが出て来たリしていますが、ご愛敬ということでどんどん作業を進めます。
ある程度の壁面を貼り終えたところで、クロスがなくなりました。
ちょい貼れていないところはどうするか考え中。
後は、壁のクロスほんの一部と天井、そして床に店舗用のクッションフロアを貼って終わりです!
床は平屋の内装で余ったクッションフロアを捨てずに残しておいてもらい再利用しました。
店舗用のクッションフロアですので、クリア層が分厚く土足でも問題ありません。
足りなくなっていたクロスですが、仕事上お付き合いのある業者さんにいらない物を別けてもらいました。
貰いもののクロスを天井に貼って行きます。
ちなみに、天井柱にはLEDライトを取り付け夜でも作業が出来るようになりました!
そして、クロス張りは1時間ほどで終わりです^^
ちょいちょいシワや膨らみがありますが、糊が乾けばある程度解消されます。
とうとう完成!
倉庫をスモールオフィスへ再生する作業はこれでおしまいです!
素人ながらも出来栄えはまあまあ納得です^^
倉庫を作るうちに木材の扱い方を学んで来たので、趣味であるサーフィンのボードを置くサーフラックを作ってみました。
設計図はなしで頭の中で形を想像し必要な木材をある程度計算し仕入れて、1時間ほどで作成。
実際にサーフボードを立てかけてみると地震があった場合に、倒れて出て来そうだったのでフックと紐で押さえもプラス。
どこかで時間が作れれば色も付けたいですね。
あと1つ、仕事用のデスクも作ってみました。プレーナー杉材を1枚購入してきて半分にして作成。足はIKEAの伸縮可能なものを購入。
こちらのデスクに関しては、常に体に触るものなのでヤスリ掛けを念入りにしました。塗装はウォールナットを選択しましたが思ったよりも暗い雰囲気になってしまいましたね。
室内に入れるとこんな感じです。
パソコンなど何もないので殺風景ですが・・・
全て自分で考えて自分の手で作業を行って来ましたが、初めての作業のにしては上出来だったのではないかと自分でも思っております。多くの時間をこのスモールオフィス再生に費やしましたが、良い達成感と充実感を得ることができました。また、何か作業にチャレンジしたいと思いますので、その際にはアップしたいと思います^^
追加作業をしましたので追記(2016.10.29)です。
以前に外壁材が足りずに保留にしていた裏側の外壁を施行しました。
簡易的ですが、野地板で対応です。
これに保護用の塗装を施していきます。
色はウォールナットで塗って行きました。
右側3本が塗装後で残りが塗装前。
反対側から見るとこんな感じです。
ちょい板が足りなく下側が凸凹ですが^^
これで1度塗り完了です。
2度塗り目はまた後日行う予定です。
次に、扉の装飾を施しました!
こんな感じで塗装したベニア板を貼っていただけなのでノッペリとして飾り気がないので
これもちょい太めの野地板で装飾して行きます。
長さを合わせて切り、ウォルナットの塗装剤で塗装して貼り付けて行きます。
出来上がりがこんな感じ。
雰囲気出ましたね!
この扉は元々雪見障子を再利用していますので、障子部分には外壁で使った透湿シートを貼り付けてみました^^
見た目も良いですし、障子紙のように簡単には破れないので、意外と良いチョイスでした。
また、天井脇には夜になると自動で薄暗く点灯し人が近づくと明るく点灯するソーラーLEDセンサーライトを取り付け庭を通る時に照らしてくれるので重宝しています。
ちなみに、炭付きの焼杉外壁ですが、施工から2ヶ月程経ちました。風が1番当たる南側の上部は少しづつ炭が剥がれているのが分かります。購入店からは1ヶ月程で炭はなくなると聞いていたのですが、まだ、大丈夫ですね。
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