政策金利の高い南アフリカランドを保有し、得られるスワップポイントを再投資して複利運用するのに最も適していると思われるFX会社はどこなのかという事を解説したいと思います。この記事を書いているイズム自身もFXには今まで手を出したことはありませんが、スワップポイントを得るという安定した投資法であれば試してみても良いかなと思い色々と調査してみました。
その中で政策金利が高い南アフリカランドとトルコリラがスワップポイント投資には適していると判断したのですが、如何せんこれらの通貨は不安定で円に対して大きく価値を落とす危険性も秘めています。そこで安全に長期に渡りこの投資を続ける為には、一気に大きな利益を得ようとするのではなくコツコツと少しづつ利益を上乗せして行く方法が適していると感じました。
それがFXの一番の強みでもあるレバレッジを捨てるという方法です。要はレバレッジ1倍で通貨を保有して大きな下落をしたとしてもロスカットされることが無いように外貨預金と同じように保有する事で為替損はあり得るが、強制的な決済は免れて長期に渡りスワップポイントを受取り続けることが出来るということですね。
まずは結論から見たいという方は、こちらからどうぞ^^
スワップポイント複利投資に適したFX会社の条件
南アフリカランドを保有して得たスワップポイントを複利運用し、再投資するのに適したFX会社に必要な条件は以下の7つに当てはまる会社になるでしょう。
- スワップポイントが高い
- スプレッドが小さい
- 未決済でスワップポイントを証拠金へ反映できる
- 未決済でスワップポイントに税金がかからない
- 未決済でスワップポイントだけの出金が可能(証拠金を出すという方法もありますが・・・)
- 最小取引単位(最低取引数量)が小さい
- 自動で複利運用(再投資)することが出来る
スワップポイントが高いFX会社
この記事を書いている2018年7月現在のスワップポイント比較になります。スワップポイントは日々変動しますので、参考程度に見て下さい。
FXプライムbyGMO | 23円 |
マネーパートナーズFXnano | 23円 |
みんなのFX(トレイダーズ証券) | 20円 |
マネーパートナーズFX | 15円 |
ヒロセ通商(LION FX) | 15円 |
SBI FXトレード | 14円 |
GMOクリック証券(くりっく365) | 14円 |
サクソバンク証券 | 14円 |
セントラル短資FX | 10円 |
インヴァスト証券 | 10円 |
現時点では、スワップポイント1位がFXプライムbyGMO、2位がマネーパートナーズFXnano、3位がみんなのFX(トレイダーズ証券)と続いていますが、マネーパートナーズFXnanoに関してはキャンペーン期間中とのことでしたので、キャンペーンが終わると同時にマネーパートナーズFXと同じ15円に戻る可能性は高そうです。また、FXプライムbyGMOも2018年6月までは10円と低かったのですが、6月の後半から23円と一気に上げて来ていますので、これがどこまで続くかは不透明な部分でしょう。
ちなみに、2017年の年間スワップポイント合計で最も高い水準だったのが、GMOクリック証券(くりっく365)の約60,000円で、次に多かったのがヒロセ通商(LION FX)の約54,000円、そして次いで多かったのがSBI FXトレードの約52,000円となっています。数ヶ月や1年という短いスパンでスワップポイントを狙うのであれば上記表の通りの判断で良いと思いますが、数年スパンの長期投資で考えるのであれば年間を通して強かったGMOクリック証券(くりっく365)、ヒロセ通商(LION FX)、SBI FXトレードの中から選択するのが良いでしょう。
スプレッドが小さいFX会社
スプレッドとは手数料に当たるものになりますが、これは小さければ小さいほど良いに決まっていますので、なるべくスプレッド小さいFX会社を選択しましょう。多くの通貨を保有予定であればあるほど、このスプレッドは重くのしかかって来ますので、慎重に選ぶ必要があります。
2018年7月現在のスプレッド
GMOクリック証券(くりっく365) | 0.92銭 |
SBI FXトレード | 0.99銭 |
ヒロセ通商(LION FX) | 1銭 |
GMOクリック証券(FXネオ) | 1銭 |
サクソバンク証券 | 1銭 |
セントラル短資FX | 1.2銭 |
みんなのFX(トレイダーズ証券) | 1.8銭 |
インヴァスト証券 | 1.8銭 |
マネーパートナーズFX | 1.9銭 |
マネーパートナーズFXnano | 1.9銭 |
FXプライムbyGMO | 3銭 |
未決済でスワップポイントを証拠金へ反映できる
ここから先は、トルコリラのスワップポイントを複利運用するのに適したFX会社という記事で以前にお話ししていますので、その記事を基に解説して行きたいと思います。表画像は上記記事内の表を引用しています。
決済をしていなくても得たスワップポイントを証拠金へ反映出来て複利運用する事は、ほとんどのFX会社で可能だという事が分かりますびで、そこまで気にしなくて良いでしょう。
未決済でスワップポイントに税金がかからない
以外とここは見落としがちなのですが、未決済なのにスワップポイントに税金がかかってしまうと再投資出来る金額が減ってしまうので機会損失となってしまいますので、未決済時点ではスワップポイントに税金がかからないFX会社を選ぶことは必須です。
この時点で、サクソバンク証券、インヴァスト証券、セントラル短資FX、GMOクリック証券(FXネオ)は選択肢から除外しましょう。
未決済でスワップポイントだけの出金が可能
これに関しては賛否両論あると思いますが、将来的にスワップポイントだけで生活したいと思っているのであれば未決済でもスワップポイントのみ出金する事が出来るFX会社を選択しておくことをお勧めします。
GMOクリック証券(くりっく365)、ヒロセ通商(LION FX)、FXプライムbyGMOに関しては、表にあるように未決済のスワップポイントを引き出すことは出来ません。ただし、スワップポイントを再投資することは可能ですので、スワップポイントで生活をしていくという方以外は特に気にする必要はありません。また、スワップポイントは証拠金としての役割も果たしてくれるので、スワップポイントの代わりに証拠金を出金してしまうという手法もありますが、スワップポイントが証拠金を上回った時点で引き出しをすることが出来なくなりますので注意して下さい。まぁ、そこまで出金するのであれば決済してしまっている可能性が高いですね^^;
最小取引単位(最低取引数量)が小さい
なぜ最小取引単位が小さい方が良いのかというと、取引単位が大きいとスワップポイントが貯まるまでに時間がかかりますが、取引単位が小さければある程度スワップポイントが貯まった時点で早期に追加でポジションを持つことが出来ます。そうすることで保有通貨の上積みが早まりスワップポイントをより多く得ることが出来るのです。
ここで圧倒的なのが1通貨から保有することが可能なSBI FXトレードですね。
自動で複利運用(再投資)することが出来るFX会社
自動でスワップポイントを複利運用することが出来るFX会社は、積立FXを提供しているSBI FXトレードの1社のみとなっています。レバレッジを2倍から3倍以上にするのであれば日々チャートを見ながら毎日ログインする可能性もありますのでスワップポイントが貯まった時点で手動でポジションを建てればいいだけですが、基本的にイズムはチャートを見ないでほったらかしで資産運用をすることを目指しているので、可能なら再投資も自動で行ってくれるFX会社を選びたいところなんですね。
イズムの考えと同じように自動でと考えているのであればSBI FXトレード一択となって来るでしょう。
南アフリカランドでスワップポイントの複利運用に適したFX会社
今まで見て来た7つの条件をまとめてみましょう。
FX会社 | スワップポイント | スプレッド | 証拠金反映 | 未決済の税金 | 未決済の出金 | 最小取引数量 | 自動積立 |
SBI FXトレード | 14円 | 0.99銭 | 可能 | 未課税 | 可能 | 1通貨 | 可能 |
みんなのFX(トレイダーズ証券) | 20円 | 1.8銭 | 選択可能 | 未課税 | 可能 | 1000通貨 | 不可 |
マネーパートナーズFXnano | 23円 | 1.9銭 | 可能 | 選択制 | 可能 | 100通貨 | 不可 |
FXプライムbyGMO | 23円 | 3銭 | 可能 | 未課税 | 不可 | 1000通貨 | 不可 |
マネーパートナーズFX | 15円 | 1.9銭 | 可能 | 選択制 | 可能 | 10000通貨 | 不可 |
ヒロセ通商(LION FX) | 15円 | 1銭 | 可能 | 未課税 | 不可 | 1000通貨 | 不可 |
GMOクリック証券(くりっく365) | 14円 | 0.92銭 | 可能 | 未課税 | 不可 | 10000通貨 | 不可 |
GMOクリック証券(FXネオ) | 11円 | 1銭 | 可能 | 課税 | 可能 | 10000通貨 | 不可 |
セントラル短資FX | 10円 | 1.2銭 | 可能 | 課税 | 可能 | 1000通貨 | 不可 |
サクソバンク証券 | 14円 | 1銭 | 可能 | 課税 | 可能 | 5000通貨 | 不可 |
インヴァスト証券 | 10円 | 1.8銭 | 可能 | 課税 | 可能 | 1000通貨 | 不可 |
この表を見る事でSBI FXトレードとみんなのFX(トレイダーズ証券)とマネーパートナーズFXnanoが総合的に優れている事が分かりますが、マネーパートナーズFXnanoのスワップポイントに関しては、キャンペーンで高くなっているという事もある為に除外します。
これらの結果をみると、積立投資を自動で行いたい、忙しいのでなるべく煩わしいことはしたくないという方は、SBI FXトレードがお勧めになります。
また、手動で良いのでもっと条件の良いFX会社という方は、みんなのFX(トレイダーズ証券)が最も良いでしょう。
スワップポイントを複利運用(再投資)した時のシミュレーション
それでは、実際に100万円を投資したとしてシミュレーションをしてみましょう。計算を分かりやすくする為に、為替レートは一定の8.289円、スワップポイントも1万通貨に1日14円とし、1年ごとの再投資で10年後まで見ています。
- レート8.289円
- 1万通貨に対するスワップポイント1日14円
- 100万円をレバレッジ1倍で12.0641万南アフリカランド
- 14円×12.0641=168.89円 1日のスワップポイント168.89円
- 168.89円×30日=5,066円/月 1ヶ月のスワップポイント5,066円
- 複利運用:5,066円÷8.289円=611.17南アフリカランド/月
- 複利運用:611.17南アフリカランド×12ヶ月=7,334南アフリカランド/年
全て100万円での計算ですので、10万円でと思っている方は数値を10分の1に、1000万円でと思っている方は数値を10倍にして見て下さいね。
運用開始から1年後には
127,975南アフリカランド
14円×12.7975=179.16円
179.16円×30日=5,374円/月
5,374円÷8.289円=648.32南アフリカランド/月
648.32南アフリカランド×12ヶ月=7,779南アフリカランド/年
2年後には
135,754南アフリカランド
14円×13.5754=190.05円
190.05円×30日=5,701円/月
5,701円÷8.289円=687.77南アフリカランド/月
687.77南アフリカランド×12ヶ月=8,253南アフリカランド/年
3年後には
144,007南アフリカランド
14円×14.4007=201.60円
201.60円×30日=6,048円/月
6,048円÷8.289円=729.64南アフリカランド/月
729.64南アフリカランド×12ヶ月=8,755南アフリカランド/年
4年後には
152,762南アフリカランド
14円×15.2762=213.86円
213.86円×30日=6,415円/月
6,415円÷8.289円=773.91南アフリカランド/月
773.91南アフリカランド×12ヶ月=9,286南アフリカランド/年
5年後には
162,048南アフリカランド
14円×16.2048=226.86円
226.86円×30日=6,805円/月
6,805円÷8.289円=820.96南アフリカランド/月
820.96南アフリカランド×12ヶ月=9,851南アフリカランド/年
5年が終わった時点での損益計算です。
為替レートが8.289円のままだった場合は、171,899南アフリカランド×8.289円=1,424,870円と投資額が1.5倍になっています。
そして、もし為替レートが30%下落していた場合は、171,899南アフリカランド×5.8023円=997,409円と投資額とほぼ同じになりますので、5年間で30%までの下落であれば損は出ないということになります。
6年後には
171,899南アフリカランド
14円×17.1899=240.65円
240.65円×30日=7,219円/月
7,219円÷8.289円=870.91南アフリカランド/月
870.91南アフリカランド×12ヶ月=10,450南アフリカランド/年
7年後には
182,349南アフリカランド
14円×18.2349=255.28円
255.28円×30日=7,658円/月
7,658円÷8.289円=923.92南アフリカランド/月
923.92南アフリカランド×12ヶ月=11,087南アフリカランド/年
8年後には
193,436南アフリカランド
14円×19.3436=270.81円
270.81円×30日=8,124円/月
8,124円÷8.289円=980.13南アフリカランド/月
980.13南アフリカランド×12ヶ月=11,761南アフリカランド/年
9年後には
205,197南アフリカランド
14円×20.5197=287.27円
287.27円×30日=8,618円/月
8,618円÷8.289円=1039.72南アフリカランド/月
1039.72南アフリカランド×12ヶ月=12,476南アフリカランド/年
10年後には
217,673南アフリカランド
14円×21.7673=304.74円
304.74円×30日=9,142円/月
9,142円÷8.289円=1102.93南アフリカランド/月
1102.93南アフリカランド×12ヶ月=13,235南アフリカランド/年
以下が、10年が終わった時点での損益計算です。
為替レートが変わらず8.289円のままだった場合は、230,908南アフリカランド×8.289円=1,913,996円と投資額が約倍になっています。
そして、50%下落していた場合は、230,908南アフリカランド×4.1445円=956,998円とほぼ投資額と同じになります。逆に言うとこれ以上の下落がある場合は損が大きくなっていくという事です。
なお、逆に為替レートが12円まで上がっていた場合は、230,908南アフリカランド×12円=2,770,896円と約3倍にまで膨らむことになります。10年後はどうなっているのかは誰にも分かりませんが、可能性としてはなくもない数値ですね。
一定の条件のもと計算したシミュレーション上では、為替レートが50%が損益分岐点であるという事が分かりました。ただし、レバレッジをかけた場合は50%下落となっている時点でロスカットになっているはずですので、損失が出ている事になりますから注意が必要です。
レバレッジを効かせることが出来るFXは、資産を増やすのにはとても良い道具にもなり得ますが、大きく資産を減らすリスクがあることも事実です。日々のチャートを見ながら一喜一憂するのに疲れてしまったという方に向いているのが、こちらでご紹介したスワップポイント投資ですね。
ここでは100万円を一気に南アフリカランドへ変えて保有するという方法でご紹介しましたが、100万円ではなく毎月3万円づつ南アフリカランドに変えて保有し続けるという方法もあります。これはドルコスト平均法を使い相場が下がり続ければ平均保有単価は買い続けている限り下がります。要はリスク回避をしながら南アフリカランドを保有する事が出来るという事ですね。あなたに合ったやり方で始めてみると良いと思いますよ^^
日々チャートを覗き一喜一憂する生活から抜け出してみませんか?
手数料を払ってでも自動で積立投資をしたい方はこちらのSBIFXトレードがお勧めです。
手動で良いので安く条件の良いFX会社をという方はみんなのFX(トレイダーズ証券)が良いでしょう。
また、南アフリカランドよりも更に高金利なのがトルコリラです。トルコリラのスワップポイントで積立投資を考えている方は、トルコリラのスワップポイントを複利運用するのに適したFX会社が参考になるはずですので、ご覧ください。
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